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恐怖政治 VS レジリエンスという考え方での組織運営はどちらに軍配が上がる?

恐怖政治 VS レジリエンスという考え方での組織運営はどちらに軍配が上がる?

2019年 7月4~5日 大阪大學医学部付属病院で行われた医療安全セミナーで

いくつものプレゼン発表があった中で、際立って心に残るものがありました。

「有人ステーションの運用におけるレジリエンス・エンジニアリング」

野本 秀樹 氏

-有人宇宙システム株式会社-

Apollo 11 奇跡は頻繁に起きている!

 

アポロ11号の着陸に際して、どれだけの奇跡が起きていたか、という内容です。

実は、私達が知らないところで極限の運用が行われた結果、着陸成功に至った、という

知られざる事実を動画と実際の宇宙飛行士 ニール アームストロング船長をはじめとする

バズ オルドリン飛行士やNASA CAPCOM のエンジニアとの究極のやり取りを交えて

さながら人類史上初の月面着陸を緊張の11分を再現してくれました。

是非、詳細は動画を観てほしい、と思います。

ここまで、人は偉大な奇跡を起こすことが出来るのだ、と震撼します。

そして、それはほぼ死を目前にした万事休すの中での奇跡のトラブル回避判断の連続だったのです。

究極の宇宙とNASA ジョンソン宇宙センター との信頼関係に成り立った命をかけたやり取りが展開されているのです。

この野本氏のプレゼン以来、私は人が持つポテンシャルの大きさを信じる事に舵を切ることが出来ました。

 

野本氏の所属する有人宇宙システム株式会社では、

宇宙に限らず、他の現場でも同じような奇跡はたくさん発生している。

奇跡から学ぶことは失敗から学ぶことよりも多い

として、チームへの信頼と褒賞に焦点をあてているのだそうです。

何故、うまく行ったのか、

そこにフォーカスすることで、人はむしろ自慢するのではなく、反省のネタを

チームに提供する、という現象が起こる、と野本氏は話を続けられました。

そうして、

真のリスクを分析するキッカケが生まれる

これこそが次への成功につながる素晴らしい気の循環というものではないか、

と思い、いたく染み入ったのです。

 

 

 

 

 

最大の危機に際してNASA CAPCOM のエンジニアは

「全員黙って宇宙飛行士を信頼せよ」と呼びかけた・・・

~ソフトを開発したMIT研究所は騒然としていた。「CAPCOM と宇宙ステーションのあまりの素早い対応に追従できなかった」とコメントしてい~

 

それから随分経過してではありますが

その後、JALのパイロットが提唱する

「人はエラーを起こすものだという前提に立った想定外に対処するエラー防止策」

が医療業界にも波及し、医療安全という考え方が推し進められたと聞いています

 

叱責、厳罰での運用管理では・・・

 

一方でそうではない組織も現存しています

「インシデントを起こす者はたるんでいる!

意識の低い職員たる所以だ!排除していくしかない!

合理的排除とペナルティーで管理せよ!

賞与に反映させるべく、管理せよ!」

この呪いのような言葉を日々現場へ投げ、緊急と赤で囲って印鑑を押印したのち、

速やかに隣へ回覧を強要する医療法人がこの令和の時代にあったのです

高圧的に職員をいにしえの一部の人間による価値観でがんじがらめに管理するそのやり方は

果たして功を成すのでしょうか・・・

たまたま、その渦中に関与している私ですが、きわめて冷静に観察を続けていこうと思います

 

ただ、そういう現場は非常に息が詰まり、体調も芳しくないうえに疲労が溜まります

チームの信頼、というものよりも疑心暗鬼が蔓延しているような気持ちに襲われます

入職日にはかわいい笑顔で応えてくれた人が、ひと月とたたぬ内にアトピー性皮膚炎のような

症状を呈し、「ここでは割り切って働きます」などどコメントをする・・・

 

 

この運営の軍配はどちらに上がるのでしょう・・・

 

 

 

移転と2医療機関が一つになる、という壮大な計画が先に予定されているそうです

高い離職率を抱えながら、どう組織への求心力を高めるのかを考え直すことが急務では

ないのかしら、と老婆心ながら思いますが、「トップの意向が全て」という組織運営においては

それは単なる雑音、たわごと

下手すると罰則、ペナルティー、減給の対象かもしれません

言語統制まで敷かれているかのようです

え?ここはどこ? 確か日本ですよね・・・

 

今は静かにレジリエンス エンジニアリングとペナルティーを声高に叫ぶ組織の行方を見定めています

長居は無用・・・てへ

 

 

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