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【医療者相談ケース3】終診を受け入れられない患者編

【医療者相談ケース3】終診を受け入れられない患者編

 

「皆さま こんにちは!

神戸の医療CSコンサルタント 平岡祥子で

す。」

 

「あ~、どうしたらいいの?だれかこの荷を軽くして」

医師をはじめ医療従事者の方は少なからず、治療計画や

その方針以外のことで一人きりで

悩んでいることがあるのではないでしょうか。

例えば患者さんとのコミュニケーション齟齬からくるトラブル・・・

 

このブログでは、ちょっとした行き違いや言葉の選択からくる患者さんとのトラブルの事例を

ご紹介して、問題解決の糸口を見つけられるような記事をまとめていこうと思います。

 

脳神経外科を終診とされたことを受け入れられない患者さん

 

・患者さん: 70代 男性

・診療科:脳神経外科

・医師B (過去には医師A)

 

医師BからのSOSがあり、当該診療科へ走りました。

 

診察室で患者さんは納得いかないの一点張りを繰り返していました。

医師はというと、丁寧に何度目かの説明を繰り返し、何とか理解を

得ようと努力をしていました。

 

概要

 

70歳、男性患者さんはこれまで数年にわたり、医師Aに定期的に診てもらっていました。

医師が異動になり、医師Bの診察に代わったとのことでしたが、どうやら、こちらの方を

脳神経外科で診察する容体はとうに見当たらないようでした。

医師Aの頃から、脳神経外科への予約はもう不要である、と繰り返し告げていたようです。

 

大きな急性期病院では、急性期*注1、昨今は近医から紹介状を事前に送られて、市中病院で

出来る以上の先進的な検査や医療の提供が必要な患者さんを診るべき医療機関、という定義に

基づいているので、何となく「風邪をひいたかもしれないから・・・」「昔からずっとここで診

てもらっているから、症状もないし、調子は悪くないけれど、安心のため、ここに通うんだ」

という患者さんは中々もう診ることが出来なくなっています。

 

それは、厚生労働省の指針がはっきりと出ていることもあり、以前のように近所に住まいがある

などの理由で便利だから軽傷であっても何かあれば直ぐにこの大病院に来る、大きいから安心

だ、という感覚はもはや受け入れがたいものとなっているのです。

 

しかし、患者さんはそんな説明には耳を貸さないばかりか、

患者を見離すのか、と誹謗中傷をします。

これまでも、実は自分の思い通りにならないことが

あると関連の職員や、若い医師、看護師の接遇に話を転嫁してクレームしていた人物であったと

記録がありました。

 

自分都合で「他院への紹介状を書け」「次回の予約を入れろ」などの要望が多いようでした。

 

 

注1:「急性期とは何?」

急性期病院の「急性期」とは病気を発症し急激に健康が失われ不健康となった状態(重篤)をさしています。発症後14日間以内がおおよその急性期間と捉えています。

また、症状が安定したら、かかりつけ医師にお帰りいただくか、適切な医療機関へ転院してもらうというルールがあります。

 

対応

医師は他院への診療情報提供書は不要であり、もちろん、これ以上の不要な外来予約も

取るわけにはいかない、という判断でした。

医師の変更に伴い、このような患者さんにきっちりと宣言しよう、という話が整っていたのです。

病院への誹謗中傷を続ける気持ちも受け止めつつ、

当該患者さんには繰り返しそれぞれの病院が果たす役割についての説明をおこない、

きっぱりと次回の外来予約は不要ですから、ご安心ください、とか何とか言って

憤慨しているこの方を保安員の力を借りて玄関口まで見送って対応終了としました。

 

理解など得られないケースでした。

似たような女性高齢患者さんの場合は何か月もかけて彼女の娘さんをも巻き込んで

敵のようににらみつける患者さんと家族に理解を得るまで頑張りました。

循環器内科の本人曰く患者でしたが、実は急性期病院の患者さんではない方なのは

一目瞭然でしたが、

やはり、こちらも、誹謗中傷を投書箱に繰り返し繰り返し無記名で投函している困った

クレーマー気質の方で、医師は本当にしんどい思いを何か月も抱えていました。

 

当時の私達は軽傷な患者さんの来院によって、外来診察がパンク状態になり、

本当に急性期の重篤な患者さんをしっかりと診てあげる余力がなくなることを

最も恐れていたのです。

 

政府の指針をもっとわかりやすくマスコミに出してほしいものだ、と思います。

 

大きな病院に通い続ける高齢の患者さんの気持ちはよくわかります。

実はこのような方が非常に多く、それまでの慣習を変えていただくことが

本当に難しかったことを覚えています。

まるで意地悪をしているような気持ちになったものです。

 

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